专利摘要:
本発明は、添付の本明細書に報告されている、ソマトスタチンの非選択的機能性類似体である、式(I)の新規なシクロペプチド類に関する。
公开号:JP2011505345A
申请号:JP2010535349
申请日:2008-11-24
公开日:2011-02-24
发明作者:ヴィタリー アンドレア;マスカーニ パオロ;ピノーリ マッシモ
申请人:イタルファルマコ ソシエタ ペル アチオニItalfarmaco Societa Per Azioni;
IPC主号:C07K7-06
专利说明:

[0001] 本発明は、ソマトスタチンの新規な非選択的機能性類似体シクロペプチド、それらの結合体および錯体、製造方法、それらを含む製剤ならびに医薬分野におけるそれらの使用に関する。]
背景技術

[0002] ソマトスタチンの環状ペプチドアゴニストは以前から知られており(例えば、非特許文献1参照)、特に、これらのうちの2つであるオクトレオチドおよびランレオチドは、先端巨大症のケアにおよび癌腫の対症療法に臨床的に使用されている。]
[0003] ソマトスタチンは、5つの受容体サブタイプ(SSTR1、2、3、4および5)との相互作用によって作用するが、それにもかかわらず、これまで治療に用いられてきた類似体は、単一の受容体SSTR2に対して本質的に選択的である。]
[0004] 既に知られているアゴニストの大部分は、ペプチド構造中に−DTrp−Lys−断片が存在することを特徴とし、それ故この断片は、類似体の活性に不可欠であるように思われており、実際にオクトレオチドおよびランレオチドにも存在している。]
[0005] 近年、選択性がより低い類似体、すなわち、他の受容体サブタイプとも相互作用することが可能な類似体は、治療上の使用の観点からすると利点を提供することができるという仮説が提示されている(例えば、非特許文献2参照)。]
[0006] 受容体SSTR5に対する強い親和力、SSTR2およびSSTR3に対するより低い親和力ならびにSSTR4に対する0に近い親和力を有するシクロペプチドが開示されている(例えば、特許文献1参照)。SSTR1に対する親和力は、SSTR5に対する親和力に比べて約60倍低いことが記載されている。]
[0007] 上記発明の同じ発明者らは、これに続く出版物(非特許文献2参照)の中で、ソマトスタチンの抗分泌活性に対する受容体SSTR1、2および5の重要性を支持しているが、上記特許文献に記載されている同シクロペプチドについては、SSTR1に対する親和力は、SSTR5に対する親和力よりも約300低いことを報告している。]
[0008] この場合には、受容体SSTR1との相互作用によって媒介される可能な治療活性は、SSTR5との相互作用によって媒介される作用に対し、かなりの過量投与の存在下でのみ達成されうることが明らかである。]
[0009] それ故、受容体SSTR4に対するアゴニストの可能な治療上の役割は明らかではないが、他の4つの受容体のすべてに同等の親和力レベルを有する新規なソマトスタチン類似体の必要性および可能性のある使用法があることは明らかである。]
[0010] 特に、SSTR1と相互作用することが可能なアゴニストの治療上の潜在的な利点が、文献に報告されている。M.C.Zatelliおよび同僚らは、インビトロにおいて、分泌性のヒト下垂体腺腫(例えば、非特許文献3参照)および臨床的に非機能性のヒト下垂体腺腫(例えば、非特許文献4参照)の両方を対象に、アゴニストがSSTR1に及ぼす影響を研究しており、両方の場合で、SSTR1受容体の刺激が、分泌活性および細胞活力の低下をもたらしている。他方では、(受容体SSTR1、2、3および5と相互作用することが可能な)ソマトスタチンの多能性類似体の使用から得ることができる治療上の潜在的な利点も、J.van der Hoekおよび同僚によって最近の概説に示された(例えば、非特許文献5参照)。実際、異なる腫瘍、すなわち下垂体腫瘍および胃腸膵管(GEP)腫瘍の両方がいかにして、4つのすべての受容体を可変であるが有意なパーセントで細胞表面に発現するかが示されていたが、受容体SSTR4の存在ははるかに少ないことが示されていた。]
[0011] ソマトスタチンの環状類似体の調製およびそれらの調製に使用される中間体も開示されている(例えば、特許文献2参照)。これらのヘキサ環状類似体は、3位にトリプトファン残基を有する。]
[0012] ソマトスタチン類似体のいくつかの塩の非経口投与用の医薬組成物も開示されており(例えば、特許文献3参照)、この医薬組成物は、注入後、体液と接触して沈殿ゲルを形成する。ソマトスタチン類似体とは、ソマトスタチンから誘導され、トリプトファンを含むアミノ酸の配列を含む、直鎖状ペプチドまたは環状ペプチドを意味する。]
[0013] ソマトスタチン活性におけるインドールNH基の重要性が支持されており(例えば、非特許文献6参照)、実際、Trp8をナフチルアラニンで置換することによって活性の低下が生じる。]
[0014] 結合データは論文に報告されていないが、インビボ胃液分泌の阻害活性が評価されている。結果が示すところによると、胃の活性については、Trp8のハロゲンによる置換、メチル化類似体またはメトキシル化類似体(表II)は、生物学的効能にほとんど影響を及ぼさず、それどころかその効能は、トリプトファンよりもむしろ、ペンタメチル−フェニルアラニン(Pmp)またはナフチルアラニン(表III)を含む類似体においてほとんど相殺されている。むしろ、D−Trpから得られるハロゲン化合物は、GH分泌の阻害活性をかなり向上させるように思われる(表V)。Merck S&Dの研究者らは(例えば、非特許文献7、非特許文献8参照)、環状ヘキサペプチドにおいて、トリプトファンを他の芳香族アミノ酸で置換すると、GH分泌の阻害におけるインビトロ活性をかなり損失させることを報告している。]
[0015] SSTR1に対して選択的な類似体も、アゴニストの可能な治療上の役割とともに記載されている(例えば、非特許文献9参照)。ここで解析された構造もトリプトファンを有する。]
[0016] 上記文献は、一方はD−Trpを含み、他方はD−Nalを含む2つのシクロペプチドから誘導される2シリーズの類似体を記載しており、すべての類似体は、親と同じように、SSTR1に対する親和力を有するだけであり、D−Nalを有するシリーズはD−Trpを有するシリーズに比べて能力が約10倍低い。これらのペプチドは他のすべての受容体サブタイプに不活性であり、これらのペプチドの1つの独特の詳細は、リジンがp−アミン−フェニルアラニンで置換されていることである。]
[0017] 国際公開第2002/010192号パンフレット
国際公開第2005/014624号パンフレット
国際公開第2006/066868号パンフレット
英国特許出願公開第2225579号明細書
国際公開第97/01579号パンフレット
米国特許出願公開第2001/021519号明細書]
先行技術

[0018] J Pept Res 58 (2), 91 (2001)
Nature Rev. Drug Discovery 2, 999 (2003)
J Clin End&Met 88, 2797 (2003)
J Clin End&Met 89, 5181 (2004)
Curr. Pharm. Design 11, 1573 (2005)
Regulatory Peptides, 1 (1980) 97-113
Veber D.F. in Proceedings of the 12th Am. Pep. Symp.
Smith, J.A. & Rivier J.E. editors,ESCOM 1992, pp 3-14
J Med Chem (2005) 48, 507
Okarvi S.M. in Med. Res. Rev. 24 (3), 357 (2004)
Weiner R.E. and Thakur M.L. BioDrugs 19(3), 145 (2005)
J Org Chem 55, 2913 (1990)
Org. Lett. 2, 1089 (2000)
Synthesis (1983), 38]
発明が解決しようとする課題

[0019] 上記に説明されたことから、活性因子としての機能がより少数のソマトスタチンサブ受容体に限定されているアゴニストに比較して、ソマトスタチンの多能性アゴニスト、すなわちSST1、SSTR2、SSTR3およびSSTR5を刺激することが可能なアゴニストは、神経内分泌腫瘍に侵されている患者において陽性応答の可能性を増大させることがそれ故に明白である。]
[0020] 本出願者は、驚いたことに、既知の多くの類似体中に存在するトリプトファン残基を、他の適した芳香族残基で有用に置換し、ソマトスタチン受容体の多くに対する親和力を維持することができることを見出した。]
[0021] 特に、トリプトファン残基の置換において、芳香族基が十分に電子豊富である(例えば、電子供与基で置換されている)アミノ酸を使用することによって、SSTR2、SSTR3およびSSTR5受容体への結合に必要な濃度と同様の濃度値で、SSTR1受容体に対して満足のいく親和力を示すペプチドが得られることが見出された。]
[0022] それ故、本発明の目的を形成しているのは、式(I)を有するソマトスタチン類似体シクロヘキサペプチドである。ソマトスタチン類似体シクロヘキサペプチドとは、6つのα−アミノ酸残基を有するペプチドであって、6番目の残基のα−カルボキシル基と1番目の残基のα−アミン基との間に直接的なペプチド結合が存在し、既知のソマトスタチン受容体のうちの少なくとも1つに対してナノモル濃度で結合親和力を有するペプチドを意味する。]
[0023] ]
[0024] 式中、
mは0、1または2であり、nは1、2または3であり、好ましくは、mは1に等しく、nは1または2に等しく、さらに一層好ましくは、nは1に等しい。]
[0025] R1は、インドールを除く芳香族基を表し、好ましくは、フェニル、ナフチル、ベンズヒドリル、フルオレニル、スチレニル、アントラニルまたはビフェニルであり、任意選択的に1つまたは複数の位置で置換されていてもよい。好ましい置換基は、アルキル、アルキルオキシル、ヒドロキシル、アルキルアミン、アシルアミン、スルフィドまたはアルキルスルフィドなどの電子供与基である。]
[0026] 基R1は、1つまたは複数のメチルオキシ基で、好ましくは2つのメチルオキシ基で置換されているナフタレン基であることが好ましく、本発明のさらに一層好ましい態様では、R1は、3,8−ジメトキシ−ナフタレン−2−イルである。]
[0027] R4は、任意選択的に置換されていてもよい芳香族基を表す。R4基は、好ましくはフェニル基であり、ヒドロキシル基、C1〜C4アルコキシル、C1〜C4アルキル、ハロゲンまたはニトロで置換することが可能である。]
[0028] R2およびR3は、独立に、HもしくはC1〜C4アルキル基であるか、または、R2およびR3は、一緒になって、窒素原子に結合し環状構造を形成するC4〜C5アルキレン鎖を表す。]
[0029] あるいはまた、R3は、カチオンまたは金属キレート基であってよく、アミン基に直接的に結合しているか、またはスペーサーを介して結合している。]
[0030] 可能なスペーサーは、当技術分野において既に知られているもの、たとえば文献(例えば、参照によって本明細書に組み込まれている、特許文献4または特許文献5)に記載されているもののうちの1つであってよく、それらは、例えば式−Z−R5−CO−の基であってよく、式中、R5は、C1〜C11アルキレン、C1〜C11アルケニレンまたは−CH(R6)−であり、R6は、αアミノ酸の側鎖であり、Zは、キレート基と共有結合を形成することが可能な官能基であり、Zは、例えばキレート基の別の官能基(例えばヒドロキシル、カルボニルまたはアミン)とエーテル結合、エステル結合またはアミド結合を形成することが可能な官能基であってよい。Zは、好ましくは、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基(すなわちCO)またはアミノ基(すなわちNH)である。]
[0031] 基Zは、さらに一層好ましくは、アミノ基であり、式−Z−R5−CO−の基が、例えば、β−アラニン(すなわち−NH−(CH2)2−CO−)、6−アミノヘキサン酸(すなわち−NH−(CH2)5−CO−)または他のものなど、カルボキシル−アミノ酸から誘導される二価残基である。]
[0032] キレート基は、生理的に許容される基であり、イオンまたは他の検出可能な元素もしくは抗腫瘍放射線治療に有用な元素を錯化することができ、好ましくは親水性を有する。]
[0033] キレート基ならびにイオンおよび他の錯化元素は、既に知られており、例えば、文献(例えば、参照によって本明細書に組み込まれている、非特許文献10、非特許文献11または特許文献1)に記載されているものの中から有用に選択することができる。]
[0034] キレート基は、遊離形にあっても、イオンまたは他の元素と塩または錯体を形成していてもよく、かかる他の元素とは、放射能(放射性核種)によってもしくは他の手段で検出可能な元素または放射線治療目的に使用可能な元素である。]
[0035] 好ましくは、キレート基は、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−N,N’,N’’,N’’’−四酢酸(DOTA)またはジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)から誘導され、上記イオンは、常磁性イオン(Gd3+、Fe3+もしくは他のもの)、蛍光性イオン(Eu3+)またはα、βもしくはγ放射線を放出する放射性核種(111In、99mTc、169Yb、177Lu、90Y、213Biもしくは他のもの)である。]
[0036] X1は、式(a)、(b)または(c)を有するアミノアシル残基である。]
[0037] ]
[0038] X1は、式(c)のアミノアシル残基であることが好ましい。]
[0039] 式(I)のシクロヘキサペプチド中に存在するアミノアシル残基は、配置Lまたは配置Dを有することができ、好ましくは、残基1、残基2および残基4〜6はLであり、好ましくは、残基3はDである。]
[0040] 式(I)のシクロヘキサペプチドは、遊離塩基の形でまたは塩として存在することができる。塩には、有機酸との付加塩(例えば酢酸塩、乳酸塩、安息香酸塩、アスパラギン酸塩、パモ酸塩など)、ポリマー酸との付加塩(例えばポリメタクリル酸塩、ポリスチレンスルホン酸塩など)または無機酸との付加塩(例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩など)が含まれる。]
[0041] 本発明の化合物は、ソマトスタチンの類似体シクロジスルフィド(オクトレオチド、ランレオチドなど)と比較して、インビボにおいて分解機構にさらに一層抵抗性であり、その結果として、より長い作用期間を有する。ある場合には、安定なソマトスタチンアゴニストであると既に知られているものを含む他のシクロペプチドに対し、安定性および作用期間も向上する。]
[0042] また、本発明は、式(I)の化合物(以後、本発明の化合物と称する)の製造方法を含む。]
[0043] 本発明の化合物は、他のペプチドについて既に知られている方法に類似した、種々の合成方法を使用することによって製造することができる。]
[0044] a)部分的に保護されている、相当する直鎖状ヘキサペプチドは、N−末端α−アミノ基およびC−末端α−カルボキシル基の両方が遊離のまま残るように、固相合成を用いて製造することができ、これら2つの遊離基を、適切な縮合剤を用いて溶液中で反応させ、側鎖の保護を最終的に除去することにより、所望のシクロヘキサペプチドを得られるであろう。]
[0045] b)代替として、リジン側鎖を用いて樹脂にペプチドを固定することによって固相合成を行うことができる。この場合には、N−末端基およびC−末端基から保護を選択的に除去した後、さらに環化を固相で行うことができ、本発明の化合物は、脱保護および樹脂からの分離をたった1回の処理で得ることができる。]
[0046] c)別の代替法では、保護されている直鎖状ペプチドを、溶液中での合成を用いて調製することができ、次いで、保護をN−末端基およびC−末端基から選択的に除去した後、a)に記載されているように進めることができる。]
[0047] 環化される直鎖状ペプチドは、本発明の化合物中に存在する6つのペプチド結合のいずれか1つを開くことによって仮定的に得ることができる6つのペプチドの中から選択することができる。その選択は、ペプチド合成の専門家に知られている合成の適切性を考慮することによって導かれるが、最終生成物の性質に最小限に影響を及ぼすとは限らない。その選択は、直鎖状ペプチドの選択された配列がどんなものであっても、いずれの場合でも同一であり、好ましくは、C−末端アミノ酸がリジンであるペプチドが選択される。]
[0048] ペプチドの合成に必要なアミノ酸誘導体の多くは、知られており市販されている。]
[0049] ヒドロキシプロリン誘導体は、文献(例えば、参照によって本明細書に組み込まれている特許文献5)に記載されているように、または他の同様の手法を用いて調製することができる。代替として、部分的に保護されている直鎖状ペプチドは、修飾されていないヒドロキシプロリン残基を含むことができ、側鎖の導入は、脱保護前または環化後の最終脱保護前に、直鎖状ペプチド上で直接的に実施することができる。]
[0050] 本発明の化合物のキレート化誘導体については、ヒドロキシプロリンに結合している鎖の保護基は、それを選択的に除去してリジン側鎖の保護を不変のままにしておくことができるように適切に選択されうる。このようにして、最終脱保護前に、直接的にまたはスペーサーを用いて、キレート基を遊離アミノ基に結合することができる。]
[0051] 一般式(I)の3位に使用されるアミノ酸のいくつかは、それらの誘導体と同じように新規であり、本発明のさらなる態様を形成している。特に、本発明者らは、式(e)、(f)および(g)に相当する、アミノ酸:
3−(3,8−ジメトキシ−ナフタレン−2−イル)−アラニン、
3−(1,4−ジメトキシ−ナフタレン−2−イル)−アラニンおよび
2,5−ジメトキシ−ホモフェニルアラニン
ならびに完全にまたは部分的に保護されているそれらの誘導体について言及する。]
[0052] ]
[0053] 式(e)、(g)および(f)において、Gは、水素原子、またはフルオレン−9−イル−メチルオキシ−カルボニル、tert−ブチルオキシ−カルボニルもしくはベンジルオキシ−カルボニルなどの当業者に知られている保護基の中から選択される保護基であってよく、Wは、ヒドロキシル基、または当業者に知られている保護基、例えばメチルオキシ、tert−ブチルオキシもしくはベンジルオキシの中から選択される保護基であってよい。部分的に保護されている誘導体とは、GおよびWの中から1つだけが保護基を表す場合の、それらの誘導体を意味する。]
[0054] これらは、文献中(例えば、非特許文献12、非特許文献13および非特許文献14参照)で既に知られている方法を適応させることによって調製することができ、例えば、所望の側鎖に相当するアルデヒドから出発し、図式1に記載されている方法を使用することができる。]
[0055] ]
[0056] 上記誘導体は、ラセミエナンチオマー混合物(D/L)として調製することができるか、または立体選択的合成法もしくはキラル分割法を用いて、上記誘導体は単一エナンチオマーDもしくはLとして得ることができる。]
[0057] キラル分割法の中で、酵素的脱ラセミ化法を使用してよく(例えば、参照によって本明細書に組み込まれている特許文献6に記載されているものなど)、この方法では、酵素(例えばLアミノ酸−オキシダーゼまたはDアミノ酸−オキシダーゼ)の立体選択性によって、2つのエナンチオマーのうちの1つだけのラセミ化を誘起させることができ、その後、処理サイクルを反復することによって、エナンチオマーの高い純度を獲得することができる。]
[0058] 本発明の目的はまた、本発明の化合物を含む医薬製剤である。]
[0059] 本発明の化合物は、遊離形で、または薬学的に許容される塩の形でもしくは錯体として投与することができる。そのような塩および錯体は、慣用の方法で調製することができ、遊離化合物と同一オーダーの活性を示す。本発明はまた、遊離塩基の形でまたは薬学的に許容される塩の形の式(I)の化合物を、1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤または希釈剤と一緒に含む医薬化合物を提供する。そのような組成物は、慣用の方法で製剤されうる。本発明の化合物はまた、改変された放出剤形で、例えばインプラント、マイクロカプセル、リポソーム製剤の形態において、たとえば生体分解性のポリマーもしくはコポリマーを含むマイクロスフェアもしくはナノスフェアとして、またはオートゲルの形態(例えば患者の体液との相互作用後にゲルを形成することが可能な固体組成物もしくは半固体組成物)で投与することができる。]
[0060] 本発明の化合物またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは錯体は、任意の慣用の経路を用いて投与することができ、例えば非経口で、注入可能な溶液もしくは懸濁液の形で(上記の改変された放出剤形も含む)、経口で、従来の吸収促進剤を使用して、経鼻でまたは坐薬としてまたは局所に、例えば眼科用液剤、ゲル、軟膏もしくは懸濁液である調製物として、例えばリポソーム懸濁液としての調合剤の形で、例えば結膜下または眼内もしくは眼周囲の点眼もしくは注入用のマイクロスフェア製剤もしくはナノスフェア製剤として投与することができる。]
[0061] 本発明のさらなる態様によると、本発明の化合物の結合体または錯体を、薬学的に許容される賦形剤または希釈剤と一緒に含む医薬組成物も提供される。そのような組成物は、例えば画像診断用に、用量を2つに分け、一方には放射性核種を、他方には本発明の化合物の結合体を含み、それらを混合するための使用説明書が添付されたキットとして、慣用の方法で製造され、提示されうる。放射線治療については、錯化されている形の本発明の化合物の結合体は、高温液体剤形であることが好ましい可能性がある。]
[0062] 以下の実施例は、本発明の目的を説明することを意図し、いずれのやり方でも、本発明を限定していると見なされてはならない。]
[0063] 実施例では、以下の略語が使用される。
1,4MNal 3−(1,4−ジメトキシ−ナフタレン−2−イル)−アラニン
2,5MhPhe 2,5−ジメトキシ−ホモフェニルアラニン
3,8MNal 3−(3,8−ジメトキシ−ナフタレン−2−イル)−アラニン
ACNアセトニトリル
Bnベンジル
Boc tert−ブチルオキシ−カルボニル
DIPEAジイソプロピルエチルアミン
DMFN,N−ジメチルホルムアミド
DPPAジフェニルホスホリルアジド
DSCN,N−ジスクシンイミジルカーボネート
Fmocフルオレン−9−イル−メチルオキシ−カルボニル
Fmoc−OSu フルオレン−9−イル−メチル、N−スクシンイミジルカーボネート
HATU O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
hPhe ホモフェニルアラニン、2−アミノ−4−フェニル−酪酸
Hyp 4,ヒドロキシ−プロリン
Nal 3−(ナフタレン−2−イル)−アラニン、2−アミノ−3−ナフタレン−2−イル−プロピオン酸
NMMN−メチルモルホリン
Pd/C金属パラジウム・オン・カーボン
Phgフェニルグリシン、2−アミノ−2−フェニル−酢酸
PVDFポリビニリデンフルオリド
Styスチリル−アラニン、2−アミノ−5−フェニル−ペント−4−エン酸
Tfaトリフルオロアセチル
THFテトラヒドロフラン
−Trt(Cl)−DVB樹脂、(2−クロロ)トリチル−ジビニルベンゼン
Zベンジルオキシ−カルボニル]
[0064] 別に指示されている場合を除いて、アミノ酸はL配置であり、(D/L)はラセミアミノ酸を指し、一方(D,L)は、不明確なキラリティーの単一エナンチオマーを指す。]
[0065] 一般的な精製方法
他に指示のない限り、最終的な精製はすべて、Waters Symmetry C18 5mm 19×50mmカラムを用い、Waters ZQ質量分析計を備えたWatersHPLC/MS分取システムを用いて実施した。]
[0066] 操作条件:
ES+セントロイドイオン化、走査時間15分、走査120〜1000m/z、コーン電圧15V、ソース温度120℃、溶媒和温度250℃。]
[0067] HPLC溶離液:
A=H2O、B=ACN、C=H2O中1%CF3COOH]
[0068] 精製される粗生成物のアリコートを、MeOHに溶解し、ACN/H2O(1:1、v/v)混合物で希釈した。この溶液を、0.45mmPVDF膜上でろ過し、前述の分取システムに注入した。各実行について、予期される分子イオン([M+H]+)に関連するピークに相当する画分を採取し、これを合わせて、濃縮乾燥した。同一の分子イオン(異性体)に関連する追加のピークが出現した場合には、これらを別々に採取した。]
[0069] 中間体の調製:
(実施例1)
Fmoc−(D/L)3−(3,8−ジメトキシ−ナフタレン−2−イル)−アラニン
a)3,8−ジメトキシ−2−ナフトアルデヒド(1当量)、2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン(1.35当量)およびピペリジン(0.12当量)をCHCl3に溶解し、この溶液を加熱して2.5時間還流させる。水で洗浄後、溶媒を蒸発させることによって生成物を回収し、THFとメタノールとの混合物に再溶解し、この溶液にNaBH4(5.4当量)を加える。約10分後、水を加え、混合物をpH=3に酸性化する。一部蒸発させることによって、固体を分離し、その固体を回収し、エタノールに再溶解し、ピリジンを加え、この混合物を、最初の生成物が完全に消失するまで(TLC管理)加熱還流する。]
[0070] b)エタノールを蒸発させた後、生成物(2−(3,8−ジメトキシ−ナフタレン−2−イル−メチル)−マロン酸のモノ−エチルエステル)をクロロホルムに溶解し、酸性水で洗浄する。乾燥させた溶液に、塩化チオニル(1.3当量)を加え、混合物を約1時間加熱還流する。クロロホルムを繰り返し蒸発させた後、残渣をジクロロメタンに溶解し、この溶液を氷浴中で冷却する。テトラブチルアンモニウムブロミド(触媒)を加え、水に溶解させたNaN3(1.2当量)を加え、0℃で2時間後、有機相を回収し、これを水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥する。この溶液を、無水Na2SO4の存在下で、室温にて丸一晩放置する。ろ過した溶液に、トリフルオロ酢酸(1.5当量)を加え、混合物を約6時間加熱還流する。5%NaHCO3で洗浄した後、溶媒を蒸発させ、得られた油状物をシリカゲルカラム上で精製する。]
[0071] c)得られた生成物(Tfa−(D/L)3,8MNal−OEt)を、K2CO3(2当量)を含むTHF、メタノールおよび水の混合物に溶解し、一晩加熱還流する。溶液を一部蒸発させ、THFに溶解させたFmoc−OSu(1当量)を加える。反応終了時(TLC管理)、THFを蒸発させ、水溶液を酢酸エチルで抽出することによって、生成物を回収する。n−ヘキサンを加えて、生成物(Fmoc−(D/L)3,8MNal−OH)の沈殿を得て、この沈殿をろ過して乾燥する(HPLC純度:98.5%、m/z=498amu([M+H]+))。]
[0072] (実施例2)
Fmoc−[4−(2−アミノエチル)カルバモイル]プロリン
a)Z−Hyp−OBnおよびDSC(1当量)をアセトニトリルに溶解し、トリエチルアミン(1.2当量)で処理する。室温で一晩経過した後、N−Boc−ジアミンエタン(1.2当量)を加え、混合物を3.5時間反応させたままにしておく。溶媒を蒸発させた後、残渣を酢酸エチルで回収し、順に、2.5%KHSO4、NaHCO3およびNaClで洗浄する。有機溶液を無水Na2SO4で乾燥し、蒸発乾燥して、生成物を回収する。]
[0073] b)生成物をメタノールに溶解し、10%Pd/Cの存在下での接触水素化を用いて保護基(Zおよびベンジルエステル)を除去する。触媒をろ過した後、溶媒を蒸発させることによってアミノ酸を回収し、これをK2CO3(1当量)を含む水とTHFとの混合物に溶解し、0℃に冷却した後、THFに溶解させたFmoc−OSu(2当量)を加える。反応終了時(TLC管理)、THFを蒸発させ、水溶液を酢酸エチルで抽出することによって、生成物を回収する。n−ヘキサンを加えて、生成物の沈殿を得、この沈殿をろ過して乾燥する(HPLC純度:99.9%、m/z=540amu([M+H]+))。]
[0074] (実施例3)
Fmoc−(D/L)2,5−ジメトキシ−ホモフェニルアラニン
a)2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン(1.3当量)のDMF(50mL)懸濁液を氷浴中で冷却し、この懸濁液に、NaCNBH3(1.8当量)および2.5−ジメトキシフェニルアセトアルデヒド(1.1当量)を加える。反応混合物を室温で5時間撹拌する。H2Oを加えることによって、固体を分離し、この固体をろ過し、イソプロパノールから結晶化することによって精製し、最終的にEtOHに溶解し、ピリジンで6時間還流処理する。]
[0075] b)得られた生成物(2−(2,5−ジメトキシ−フェニル−エチル)−マロン酸のモノ−エチルエステル)から、実施例1のポイントb)に記載されているように操作し、部分的に保護されたアミノ酸Fmoc−(D/L)2,5MhPhe−OHを調製する(HPLC純度:96%、m/z=462amu([M+H]+))。]
[0076] (実施例4)
Fmoc−(D/L)3−(1,4−ジメトキシ−ナフタレン−2−イル)−アラニン
1,4−ジメトキシ−2−ナフトアルデヒドから出発し、実施例1に記載されているように操作し、保護されたアミノ酸Fmoc−(D/L)1,4MNal−OHを得る。(HPLC純度:96.9%、m/z([M+H]+)=498amu)。]
[0077] シクロペプチドの調製:
実施例に記載されているペプチドの純度は、HPLC逆相クロマトグラフィー(Agilent 1100クロマトグラフ)を用い、以下の方法を使用して分析した。
溶離液:A)0.1%TFAアセトニトリル/水(5:95、v/v)溶液
B)0.1%TFAアセトニトリル溶液
溶離液B勾配:30分で20%から80%まで
流速: 1.0ml/分
カラム:Jupiter 4μ(4×250mm)]
[0078] (実施例5)
シクロ[Tyr(Bn)−Phe−Pro(4−OCONH(CH2)2NH2)−Phe−(D,L)3,8MNal−Lys]異性体B
a)H−Tyr(Bn)−Phe−Pro(4−OCONH(CH2)2NHBoc)−Phe−(D/L)3,8MNal−Lys(Boc)−OH
樹脂Fmoc−Lys(Boc)−Trt(Cl)−DVBから出発し、固相ペプチド合成の多様なサイクルを実行し、所望のヘキサペプチドを得る。第1のサイクルに、Fmoc−(D/L)3,8Mnal−OH(実施例1参照)を使用し、第3のサイクルに、Fmoc−Pro(4−OCONH(CH2)2NHBoc)−OH(実施例2参照)を使用する。各サイクルについては、Fmoc基をDMF中20%ピペリジンで除去し、Fmocと同じように保護された次のアミノ酸をHATUで活性化し、樹脂上に存在するアミノ基と反応させる。]
[0079] 最後に、Fmoc基をDMF中20%ピペリジンで除去し、部分的に保護されているペプチドを、酢酸、トリフルオロエタノールおよびジクロロメタン(1:2:7の割合)の混合物で、室温にて30分間処理することによって樹脂から除去する。溶媒を蒸発させた後、残渣を酢酸エチルと5%NaHCO3との間に分配し、有機相を回収し、蒸発させて固体残渣を得る。]
[0080] b)シクロ[Tyr(Bn)−Phe−Pro(4−OCONH(CH2)2NH)−Phe−(D,L)3,8−MNal−Lys]
c)で得られたペプチドを(1.6mM)DMFに溶解し、−10℃に冷却する。DIPEA(2当量)およびDPPA(1.3当量)を加え、この混合物を+4℃で60時間放置する。DMFを除去した後、残渣を酢酸エチルで回収し、5%NaHCO3で洗浄する。有機相を蒸発させることによって、固体残渣を得、これをTFA(H2O中95%)で0℃にて1時間処理し、次いで蒸発させる。種々の異性体種が樹脂中に存在し、これらを逆相クロマトグラフィー(カラムC18)を用いて分離する。HPLCカラムからの溶離順で、2番目の異性体(異性体B)を純粋な状態で回収する。
HPLC:RT14.74分、純度99.1%
MS:m/z=1133amu([M+H]+)および567amu([M+2H]2+)]
[0081] (実施例6)
シクロ[Tyr(Bn)−Phe−Pro(4−OCONH(CH2)2NH2)−Phe−(D,L)2,5MhPhe−Lys]異性体B
a)H−Tyr(Bn)−Phe−Pro(4−OCONH(CH2)2NHBoc)−Phe−(D/L)2,5−MhPhe−Lys(Boc)−OH
実施例5のポイントa)に記載されているように操作し、第1のサイクルにFmoc−(D/L)2,5MhPhe−OH(実施例3)を使用し、第3のサイクルにFmoc−Hyp−OHを使用する。末端Fmoc基を除去する前に、樹脂をNMM(5当量)の存在下で、p−ニトロフェニルクロロホルミエート(5当量)で処理する。3時間後、この樹脂をDCMで洗浄し、N−Boc−ジアミンエタン(5当量)でさらに3時間処理し、次いで、ろ過して洗浄する。次いで、実施例5のポイントa)に記載されているように進める。]
[0082] b)シクロ[Tyr(Bn)−Phe−Pro(4−OCONH(CH2)2NH)−Phe−(D,L)2,5−MhPhe−Lys]
a)で得られたペプチドを、実施例5のポイントb)に記載されているように処理する。また、この場合には、種々の異性体を得て、これらを逆相クロマトグラフィー(カラムC18)を用いて分離する。HPLCカラムからの溶離順で、2番目の異性体(異性体B)を純粋な状態で回収する。
HPLC:RT13.82分、純度99.0%
MS:m/z=549amu([M+2H]2+)]
[0083] (実施例7)
シクロ[Tyr(Bn)−Phe−Pro(4−OCONH(CH2)2NHCH3)−Phe−(D,L)3,8MNal−Lys]異性体B
実施例6に記載されているように操作し、第1のサイクルにFmoc−(D/L)3,8MNal−OH(実施例1)を使用し、Boc−N(CH3)−(CH2)2−NH2)を使用して、ヒドロキシプロリンの側鎖を修飾する。種々の異性体が得られ、これらを逆相クロマトグラフィー(カラムC18)を用いて分離する。HPLCカラムからの溶離順で、2番目の異性体(異性体B)を純粋な状態で回収する。
HPLC:RT15.07分、純度94.5%
MS:m/z=1147amu([M+H]+)および574amu([M+2H]2+)]
[0084] (実施例8)
シクロ[Tyr(Bn)−Phe−Pro(4−OCONH(CH2)2NH2)−Phe−(D,L)1,4−MNal−Lys]異性体A
実施例6に記載されているように操作し、第1のサイクルにFmoc−(D/L)1,4MNal−OH(実施例4)を使用する。種々の異性体が得られ、これらを逆相クロマトグラフィー(カラムC18)を用いて分離する。より低い保持時間を有する異性体(異性体A)が、表題の生成物に相当する。
HPLC:RT13.71分、純度80.6%
MS:m/z=1133amu([M+H]+)および567amu([M+2H]2+)]
[0085] (実施例9)
シクロ[Tyr(Bn)−Phe−Pro(4−OCONH(CH2)2NH2)−Phe−(D,L)1,4−MNal−Lys]異性体B
前の実施例に記載されている調製から、HPLCカラムからの溶離順で2番目である異性体Bも、純粋な状態で回収される。
HPLC:RT14.71分、純度97.7%
MS:m/z=1133amu([M+H]+)および567amu([M+2H]2+)]
[0086] (実施例10)
シクロ[Tyr(Bn)−Phe−Pro(4−OCONH(CH2)2NH2)−Phe−(D)Nal−Lys]
化合物の合成は、実施例6に記載されている手法に従って、サイクルにFmoc−(D)Nal−OHを使用して行う。
HPLC:RT14.14分、純度99.5%
MS:m/z=1073amu([M+H]+)および537amu([M+2H]2+)]
[0087] (実施例11)
シクロ[Tyr(Bn)−Phe−Pro(4−OCONH(CH2)2NH2)−Phe−(D)hPhe−Lys]
化合物の合成は、実施例6に記載されている手法に従うことによって、第1のサイクルにFmoc−(D)hPhe−OHを使用して行う。
HPLC:RT13.81分、純度94.5%
MS:m/z=1037amu([M+H]+)および519amu([M+2H]2+)]
[0088] (実施例12)
シクロ[Tyr(Bn)−Phe−Pro(4−OCONH(CH2)2NHCH3)−Phg−(D)Sty−Lys]
化合物の合成は、実施例7に記載されている手法に従って、第1のサイクルにFmoc−(D)Sty−OHを使用し、第2のサイクルにFmoc−Phg−OHを使用して行う。
HPLC:RT13.62分、純度97.8%
MS:m/z=1049amu([M+H]+)および525amu([M+2H]2+)]
[0089] (実施例13)
シクロ[Tyr(Bn)−Phe−Pro(4−OCONH(CH2)2NH2)−Phg−(D)hPhe−Lys]
化合物の合成は、実施例6に記載されている手法に従って、第1のサイクルにFmoc−(D)hPhe−OHを使用し、第2のサイクルにFmoc−Phg−OHを使用して行う。
HPLC:RT12.78分、純度98.8%
MS:m/z=512amu([M+2H]2+)]
[0090] (実施例14)
シクロ[Tyr(Bn)−Phe−Pro(4−OCONH(CH2)2NH2)−Tyr−(D,L)3,8MNal−Lys]異性体B
実施例5に記載されているように操作し、第2のサイクルにFmoc−Tyr(tBu)−OHを使用する。
HPLC:RT13.13分、純度95.4%
MS:m/z=1149amu([M+H]+)および575amu([M+2H]2+)]
[0091] (実施例15)
シクロ[Ser(Bn)−Phe−Pro(4−OCONH(CH2)2NH2)−Phe−(D,L)3,8MNal−Lys]異性体B
実施例5に記載されているように操作し、第5のサイクルにFmoc−Ser(Bn)−OHを使用する。
HPLC:RT12.26分、純度98.2%
MS:m/z=1057amu([M+H]+)および529amu([M+2H]2+)]
[0092] 実験の部
本発明の化合物は、重要な薬理学的特性を示し、このことはいくつかのインビトロ試験およびインビボ試験において示されている。]
[0093] 特に、本発明の化合物は、ソマトスタチンの受容体のサブタイプうちの少なくとも1つに、満足のいく親和力で結合する。]
[0094] 結合アッセイ
結合アッセイは、以下に説明されているように、標準方法に従ってトランスフェクションした細胞膜(例えばCHO)から得られた組換えヒト受容体、hSSTR1、hSSTR2、hSSTR3およびhSSTR5の調製物を使用することによって行った。]
[0095] 5mM MgCl2、1mM CaCl2、10μg/mlのサポニン、0.5%BSAを含む25mM Hepes(pH7.4)緩衝液中、放射性リガンドとして3−[125I]ヨードチロシル11ソマトスタチン−14(Amersham、IM161、2000Ci/mmol)とともに、試験中の化合物の濃度を増加させながら、25℃で60分間、膜を2倍にインキュベートする。インキュベーションを、Filtermate Harvester(Perkin Elmer)で、GF/Bフィルターを通した濾過により終了させ、次いで、緩衝液(25mM Hepes pH7.4、5mM MgC12、1mM CaC12)で6回洗浄する。Microscint20液体シンチレーション(Packard)を加え、オービタル撹拌機で15分間インキュベートした後、フィルターの放射活性を、TopCount(商標)またはMicroBeta(商標)リーダーで、1分間/ウェルで測定する。結果は、増加された濃度の試験中の化合物の存在下で、放射標識リガンドの特異的結合の百分率として表される。IC50値の計算は、「GraphPad Prism」ソフトウェアを使用して行った(IC50とは、上記の競合結合試験において、最大阻害数の半数を得るために必要な化合物の濃度である)。]
[0096] 本発明の化合物のIC50値は、ナノモル濃度範囲に位置し、0.1から50nMまでの間に含まれることが好ましい。]
[0097] ]
[0098] ラット下垂体細胞における成長ホルモン放出の阻害のアッセイ
本発明の化合物はまた、ラット下垂体細胞を対象としてインビトロで実施した試験から示されるように、成長ホルモン放出(GH)の阻害活性を示す。成熟雄ラット(CD1−SD、175〜200g)から取り出した下垂体を小さい断片に切断し、1%BSA、20mM Hepes、抗体を含むハンクス緩衝液中、コラゲナーゼ(1mg/ml)とともに37℃で20分間インキュベートする。分散された細胞を、緩衝液で数回洗浄した後、48ウェルプレート中に20000細胞/ウェルで分注し、6〜7日間培養する(5%胎児ウシ血清、5%ウマ血清、1%非必須アミノ酸を含むDMEM)。実験当日に、細胞をハンクス緩衝液で洗浄し、次いで、0.1%BSAおよび20mMHEPESを加えたハンクス緩衝液の存在下で、37℃にて1時間インキュベートする。次いで、依然として0.1%BSAおよび20mM HEPESの存在下で、緩衝液を新鮮な緩衝液で置換する。次いで細胞を、多様な濃度の試験中の生成物とともにおよび3×10-9M GHRHとともに、CO2インキュベーター中で、37℃にて3時間インキュベートする。供給業者の指示に従ってELISARat Growth Hormone Biotrack Enzymeimmunoassayキット(Amersham RPN2561)またはMouse/Rat GH ELISAキット(DSL−10−72100)を使用することによって、培地に放出されるGHを測定する。本発明の化合物は、10-11から10-6Mの範囲の濃度で、GHの放出を阻害し、実施例5の化合物は、1.3nMのIC50値を有する。]
[0099] GH分泌性ヒト下垂体腺腫細胞における成長ホルモン放出の阻害のアッセイ
本発明の化合物はまた、腫瘍に関する臨床報告でインビトロ試験から示される用に、GH分泌性ヒト下垂体腺腫細胞からのGH放出の阻害活性を示す。試験は、ヒト腫瘍生検を使用することによって実行し、可変量の試験中の化合物の存在下で、刺激を受けていない細胞から産生されるGHを、供給業者の指示に従ってELISAhGH−EASIAキット(biosource KAP1081)を使用することによって、測定する。ソマトスタチンおよび類似体の作用に感受性がある腫瘍において、本発明の化合物は、10-10から10-6Mの範囲の濃度で、好ましくは10nMの濃度で、GH産生を半減させる。]
[0100] バルビツール酸系薬剤によって刺激されたGH産生のインビボ阻害のアッセイ
本発明の化合物は、ネンブタールの投与によって刺激されたGHの放出を、インビボで阻害する。化合物を、雄ラット(CD、Harlan Italy)に、種々の用量で皮下投与する。ネンブタール(60mg/kg)の腹腔内投与を用いて動物を麻酔させた後1時間目から、種々の時間に血液サンプルを採取し、ELISA試験を用いてホルモンレベルを測定する。本発明の化合物を、5から250μg/kgまでの用量で投与された動物において、産生されたGHレベルの減少が見られた。実施例1の化合物は、5μg/kgの用量では、投与後6時間目に測定されたGHの放出を55%減じ、125μg/kgの用量では、投与後24時間目でもなおGHの減少を測定することができる。]
[0101] 薬物動態プロフィールのアッセイ
本発明の化合物はまた、ラットにおいて、非常に良好な薬物動態プロフィールを示す。薬物動態プロフィールは、化合物を雄ラット(CD、Sprague Dawley、200〜250g)に1mg/kgの用量で皮下投与することによって測定した。投与後72時間まで、種々の時間に血液サンプルを採取した。試験中の化合物の濃度を、別々の血漿サンプルにおいてLC−MS/MS分析法を用いて測定し、その値は、ノンコンパートメントモデルに従って、ソフトウェア「Kinetica」を使用して処理した。以下の表に、実施例1の化合物を用いて得られた主要な薬物動態パラメータを、ソマトスタチンの別の安定な類似体であり、現在臨床開発段階中のパシレオチドを用いて得られたものと比較して報告する(パシレオチドは、文献(例えば、特許文献1)に記載されている方法に従うことによって調製された)。]
[0102] ]
[0103] 実施例5の化合物は、半減期および平均滞留時間(MRT)の両方の点から見て、パシレオチドよりも良好である。また、オクトレオチドの場合には、t1/2値は約2時間である。]
[0104] 結果として、本発明の化合物は、GH分泌過多および/またはIGF−1過多を含むかまたはこれに関連する原因を有する障害の予防または治療に、例えば先端巨大症の治療に、I型もしくはII型糖尿病、特にそれらの合併症、例えば血管障害、増殖性糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、腎症および覚醒時高血糖現象ならびにインスリンもしくはグルカゴンの放出に関係する他の代謝障害、例えば病的肥満または視床下部性肥満症もしくは高インスリン性肥満症などの治療に有用である。本発明の化合物は、腸管皮膚瘻および膵皮膚瘻、過敏性腸症候群、炎症性疾患、例えばグレーブス病、過敏性腸疾患、乾癬または関節リウマチ、多発性嚢胞腎疾患、急速胃内容排出疾患、水様性下痢症候群、AIDSに関係する下痢、化学療法によって誘発される下痢、急性膵炎または慢性膵炎、消化管ホルモン分泌腫瘍(例えばビポーマ、グルコノーマ(gluconomas)、インスリノーマ、カルチノイドなどのGEO腫瘍)、リンパ腫または白血病などの悪性リンパ球、食道静脈瘤出血などの消化管出血などの肝細胞癌の治療にも有用である。]
[0105] 本発明の化合物はまた、ソマトスタチン受容体に陽性の腫瘍、例えば受容体SSTR1、SSTR2、SSTR3および/またはSSTR5を産する腫瘍などの治療に有用であり、このことはソマトスタチンの受容体を発現する多様な癌細胞系を用いた増殖性試験において示されている。]
[0106] 上述の適応症のすべてについて、所要の投与量は、例えば、患者、投与方法および治療されるべき症状の重症度に関して当然変化する。しかし、一般に、1μgから0.7mg/kg/日までの本発明の化合物を投与することで満足な結果を得る。患者に対して推奨される1日投与量は、約2μgから50mgまで、好ましくは約0.01から約40mgまでのオーダーであり、例えば約0.001から約3mgまでの化合物を皮下に、1日3回までの分割された用量で、例えば、約0.5μgから約25mgまで、例えば約2μgから約20mgまで、例えば約2μgから約1.5mgまでの本発明の化合物を含む単回剤形で、都合良く投与される。]
[0107] 本発明の化合物の結合体またはそれらの薬学的に許容される塩は、検出可能な元素、例えばγ核種もしくは陽電子放出核種、蛍光性金属イオンもしくは常磁性イオン、例えば111In、161Tb、177Lu、68Ga、Eu3+、Gd3+、Fe3+、Mn2+もしくはCr2+などと錯化される場合、例えばソマトスタチン受容体に陽性の組織および細胞、例えばソマトスタチン受容体に陽性の腫瘍および転移などの表示のための、ならびにソマトスタチン受容体を示す炎症性障害もしくは自己免疫性障害、結核もしくは移植後の器官の拒絶反応のための画像診断用薬剤として、または、オージェ電子のカスケードを有するα−放出核種もしくはβ−放出核種、例えば90Y、161Tb、177Lu、211At、213Biもしくは201Tlと錯化される場合、ソマトスタチン受容体に陽性の腫瘍および転移の、慢性関節リウマチおよび重度の炎症状態のためのインビボ治療用の放射性薬物としてのどちらにも有用である。]
[0108] 画像診断に使用するための、錯化されている形の本発明の化合物の結合体は、例えば注入可能な溶液または懸濁液の形で、好ましくは単回注入剤形で、静脈内投与することができる。放射性トレーサーは、患者に投与する直前に作成することができることが好ましい。]
[0109] 動物では、推奨される投与量範囲は、0.02〜0.5mCiのγ−放出放射性核種と錯化される、本発明の化合物の結合体0.01から1μg/kgまででありうる。ヒトなどのより大きい哺乳動物では、推奨される投与量範囲は、例えば1〜100mCi/m2の検出可能な元素、111In、86Yまたは177Luなどと錯化される、本発明の化合物の結合体1から100μg/m2まででありうる。]
[0110] 本発明の放射線治療使用を実施するのに使用される投与量は、言うまでもなく、治療されるべき具体的な状態、例えばソマトスタチン受容体を発現する正常な器官に対して知られている放射能毒性、腫瘤のサイズおよび所望の療法によって決まる。一般に、用量は、正常な器官から得られた放射活性の薬物動態データおよび分布データならびに標的について観測された取り込みに基づいて算出される。本発明の化合物のβ−放出錯体または結合体は、例えば1〜3か月間、繰り返し投与することができる。]
[0111] 動物では、推奨される投与量範囲は、15〜70mCiのα−放出核種もしくはβ−放出核種またはオージェ電子カスケードを有する核種、例えば90Y、177Luもしくは161Tbなどと錯化される、本発明の化合物の結合体20から100μg/kgまででありうる。ヒトなどのより大きい哺乳動物では、推奨される投与量範囲は、例えば1〜100mCi/m2までのα−放出核種もしくはβ−放出核種またはオージェ電子カスケードを有する核種、例えば90Y、177Luもしくは161Tbとの本発明の錯化結合体化合物1〜100μ/m2まででありうる。]
[0112] 放射線治療薬として使用するための、錯化されている形の本発明の化合物の結合体は、任意の慣用の経路によって、例えば静脈内に、例えば注入可能な溶液の形で投与することができる。それらは、有利なことに、点滴によって、例えば15〜60分の点滴で注入することができる。腫瘍部位に応じて、それは腫瘍部位にできるだけ接近して、例えばカテーテルを通じて投与することができる。本発明はまた、本発明の化合物の結合体を、遊離塩基の形でまたは薬学的に許容される塩として、または検出可能な薬剤もしくは放射線治療薬との錯体として、1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤または希釈剤と一緒に含む医薬化合物を提供する。]
[0113] 本発明の化合物またはそれらの錯化されている形の結合体は、受容体を発現または蓄積する腫瘍、例えば、下垂体腫瘍、胃腸膵管腫瘍、カルチノイド、中枢神経系の腫瘍、乳房腫瘍、前立腺腫瘍(ホルモン抵抗性進行前立腺癌を含む)、卵巣腫瘍または結腸腫瘍、小細胞肺腫瘍、悪性腸閉塞、パラガングリオーマ、腎癌、皮膚癌、神経芽細胞腫、褐色細胞腫、甲状腺の髄様癌、骨髄腫、リンパ腫、ホジキンリンパ腫および非ホジキンリンパ腫、骨腫瘍およびそれらの転移、ならびに自己免疫性障害または炎症性障害、例えば関節リウマチ、グレーブス病または眼の他の炎症性疾患などをマッピングまたは治療するのに有用である。]
[0114] 本発明の化合物もしくはそれらの錯化されている結合体は、単一の活性成分として投与されうるか、またはそれらは、例えばアジュバントとして、他の活性成分と組み合わせて投与されうる。例えば、それらは、免疫抑制剤(例えばシクロスポリンAもしくはFK506などのカルシネウリンの阻害剤)、ラパマイシンなどの免疫抑制性を有する大環状ラクトン、免疫抑制性を有するモノクロナール抗体または抗炎症剤と組み合わせて使用することができる。]
[0115] 本発明の化合物またはそれらの錯化されている結合体はまた、抗増殖剤、例えばパクリタキセル、ゲムシタビン、シスプラチン、ドキソルビシン、5−フルオロウラシルもしくはタキソールなどの化学療法薬の活性成分、ホルモン剤もしくは拮抗剤(例えば抗アンドロゲンもしくはミトキサントロン(特に前立腺癌の場合に)またはレトロゾール(特に乳癌の場合に)などの抗エストロゲン)、代謝拮抗剤、植物由来のアルカロイド、生物反応修飾物質(好ましくはインターフェロンもしくはリンホカイン)、タンパク質チロシンキナーゼ阻害剤および/またはセリン/トレオニンキナーゼ、ヒストン脱アセチル化酵素の酵素阻害剤または他のもしくは未知の作用機序を有する薬剤(例えばアネポチロンもしくはエポチロン誘導体など)、または大環状ラクトン(例えばラパマイシン、RADもしくはCCI779)などと組み合わせて使用することができる。]
[0116] 本発明の化合物またはそれらの錯化されている形の結合体が、別の薬物と組み合わせて投与される場合、同時投与される薬物の用量は、言うまでもなく、治療すべき状態などに応じて変化する。「同時投与」または「併用投与」などの用語は、ただ1人の患者のために選択される治療薬の投与を表すために本明細書に使用され、薬剤が、同一の投与経路によってまたは同時に、必ずしも投与されるわけではない治療計画を含むことを意図する。]
実施例

[0117] 本発明の特定の組合せは、疾患または障害が予防または治療されるべきかどうかによって選択される。かかる組合せには、例えば:たとえば慢性移植拒絶の予防または治療のための免疫抑制剤との組合せ;糖尿病およびその合併症の治療における、インスリン分泌促進薬との組合せ、インスリン分泌の促進剤との組合せ、インスリン増感剤との組合せまたは低用量のインスリンとの組合せ;炎症性疾患または炎症性障害の予防および治療のための抗炎症剤との組合せ;例えば黄斑浮腫または変性または癌の予防または治療のための抗血管形成作用を有する薬剤との組合せ;癌に使用するための化学療法薬との組合せが挙げられる。]
权利要求:

請求項1
式(I)の化合物であって、式中、mは、0から2まで変化し、nは、1から3まで変化し、R1は、任意選択的に1つまたは複数の位置で置換されていてもよい、インドールを除く芳香族基であり、R4は、任意選択的に置換されていてもよい芳香族基であり、R2およびR3は、独立に、HもしくはC1〜C4アルキル基であるか、または、R2およびR3は、一緒になって、窒素原子に結合し環状構造を形成するC4〜C5アルキレン鎖であり、またはR3は、カチオンもしくは金属キレート基であり、X1は、式(a)、(b)または(c)のアミノアシル残基であることを特徴とする化合物。
請求項2
前記イオンまたは金属キレート基は、前記アミノ基に直接的に結合しているか、またはスペーサーを介して結合していることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
請求項3
前記スペーサー基は、式−Z−R5−CO−の基であって、R5は、C1〜C11アルキレン、C1〜C11アルケニレンまたは−CH(R6)−であり、R6は、αアミノ酸の側鎖であり、Zは、前記キレート基上に存在する官能基とエーテル結合、エステル結合またはアミド結合を形成することが可能な官能基であることを特徴とする請求項2に記載の化合物。
請求項4
Zは、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基またはアミノ基であることを特徴とする請求項3に記載の化合物。
請求項5
mは、1に等しく、nは、1から2まで変化し、好ましくは、nは、1に等しいことを特徴とする請求項1に記載の化合物。
請求項6
R1は、好ましくは、任意選択的に1つまたは複数の位置で置換されていてもよい、フェニル、ナフチル、ベンズヒドリル、フルオレニル、スチレニル、アントラニルまたはビフェニルであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
請求項7
前記置換基は、電子供与基であることを特徴とする請求項6に記載の化合物。
請求項8
前記置換基は、アルキル、アルキルオキシル、ヒドロキシル、アルキルアミン、アシルアミン、スルフィドまたはアルキルスルフィドの中から選択されることを特徴とする請求項7に記載の化合物。
請求項9
R1は、1つまたは複数のメチルオキシ基で、好ましくは2つのメチルオキシ基で置換されているナフタレン基であることが好ましいことを特徴とする請求項8に記載の化合物。
請求項10
R1は、3,8−ジメトキシ−ナフタレン−2−イルであることを特徴とする請求項9に記載の化合物。
請求項11
R4は、任意選択的に置換されていてもよいフェニルであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
請求項12
前記任意選択的な基は、ヒドロキシル基、C1〜C4アルコキシル基、C1〜C4アルキル基、ハロゲン基またはニトロ基であることを特徴とする請求項11に記載の化合物。
請求項13
R4は、4−ヒドロキシフェニルであることを特徴とする請求項12に記載の化合物。
請求項14
前記R3基は、親水性キレート化剤であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
請求項15
前記キレート基R3は、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−N,N’,N’’,N’’’−四酢酸(DOTA)またはジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)から誘導されることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
請求項16
前記キレート基R3は、遊離形にあるか、カチオンまたは放射性元素(放射性核種)と塩化または錯化されているキレート基であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
請求項17
前記キレート基R3は、Gd3+、Fe3+などの常磁性イオン、またはEu3+などの蛍光性イオン、または111In、99mTc、169Yb、177Lu、90Yもしくは213Biなどの、α、βもしくはγ放射線を放出する放射性核種と錯化されることを特徴とする請求項16に記載の化合物。
請求項18
X1は、好ましくは、式(c)のアミノアシル残基であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
請求項19
式(I)におけるシクロヘキサペプチドのアミノアシル残基は配置Lまたは配置Dを有し、好ましくは、残基1、残基2および残基4〜6はLであり、好ましくは、残基3はDであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
請求項20
前記アミノ基のうちの1つは、場合によって、保護されている形またはその塩化もしくは錯化されている形であってよいことを特徴とする請求項1に記載の化合物。
請求項21
一塩化または二塩化されていることを特徴とする請求項20に記載の化合物。
請求項22
前記塩は、有機酸、ポリマー酸または無機酸との付加塩であることを特徴とする請求項21に記載の化合物。
請求項23
前記塩は、酢酸塩、乳酸塩、安息香酸塩、アスパラギン酸塩、パモ酸塩、ポリメタクリル酸塩、ポリスチレンスルホン酸塩、塩酸塩、硫酸塩または硝酸塩の中から選択されることを特徴とする請求項22に記載の化合物。
請求項24
・シクロ[Tyr(Bn)−Phe−[4−(2−アミノエチル)カルバモイル]Pro−Phe−(D,L)[3−(3,8−ジメトキシ−ナフタレン−2−イル)]Ala−Lys]異性体B、・シクロ[Tyr(Bn)−Phe−(D,L)[4−(2−アミノエチル)カルバモイル]Pro−Phe−(2,5−ジメトキシ)hPhe−Lys]異性体B、・シクロ[Tyr(Bn)−Phe−[4−(2−メチルアミノエチル)カルバモイル]Pro−Phe−(D,L)[3−(3,8−ジメトキシ−ナフタレン−2−イル)]Ala−Lys]異性体B、・シクロ[Tyr(Bn)−Phe−[4−(2−アミノエチル)カルバモイル]Pro−Phe−(D,L)[3−(1,4−ジメトキシ−ナフタレン−2−イル)]Ala−Lys]異性体A、・シクロ[Tyr(Bn)−Phe−[4−(2−アミノエチル)カルバモイル]Pro−Phe−(D,L)[3−(1,4−ジメトキシ−ナフタレン−2−イル)]Ala−Lys]異性体B、・シクロ[Tyr(Bn)−Phe−[4−(2−アミノエチル)カルバモイル]Pro−Phe−(D)[3−(ナフタレン−2−イル)]Ala−Lys]、・シクロ[Tyr(Bn)−Phe−[4−(2−アミノエチル)カルバモイル]Pro−Phe−(D)hPhe−Lys]、・シクロ[Tyr(Bn)−Phe−[4−(2−メチルアミノエチル)カルバモイル]Pro−Phg−(D)スチリルAla−Lys]、・シクロ[Tyr(Bn)−Phe−[4−(2−アミノエチル)カルバモイル]Pro−Phg−(D)hPhe−Lys]、・シクロ[Tyr(Bn)−Phe−[4−(2−アミノエチル)カルバモイル]Pro−Tyr−(D,L)[3−(3,8−ジメトキシ−ナフタレン−2−イル)]Ala−Lys]異性体Bおよび・シクロ[Ser(Bn)−Phe−[4−(2−アミノエチル)カルバモイル]Pro−Phe−(D,L)[3−(3,8−ジメトキシ−ナフタレン−2−イル)]Ala−Lys]異性体B、ならびにそれらの塩および薬学的に許容される錯体で構成される群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
請求項25
請求項1に記載のシクロヘキサペプチドの調製方法であって、a)アミノ酸側鎖に存在する任意選択的な官能基が任意選択的に保護されている形であってもよい、直鎖状ヘキサペプチドを調製するステップと、b)1種または複数種の縮合剤を用いて、前記ヘキサペプチドを環化するステップと、c)任意選択的に、前記任意選択的な保護基を除去するステップと、d)得られたシクロペプチドを最終的に精製するステップとを含むことを特徴とする方法。
請求項26
ポイントa)の直鎖状ヘキサペプチドの調製は、溶液相または固相での合成を用いて実施されることを特徴とする、請求項25に記載の方法。
請求項27
ポイントa)で得られた前記直鎖状ペプチドのC−末端アミノ酸は、リジンであることを特徴とする、請求項26に記載の方法。
請求項28
ポイントa)で得られた前記直鎖状ペプチドのアミノ酸残基のうちの1つは、側鎖のアミノ基において保護されている4−(2−アミノ−エチルカルバモイル−オキシ)−プロリンであることを特徴とする、請求項26に記載の方法。
請求項29
ポイントa)で得られた前記直鎖状ヘキサペプチドのアミノ酸残基のうちの1つは、4−ヒドロキシル基が保護されていない4−ヒドロキシ−プロリンであることを特徴とする、請求項26に記載の方法。
請求項30
2−アミノ−エチルカルバモイル基が、環化段階b)の後、かつ段階c)の任意選択的な保護基の可能な除去前に、前記4−ヒドロキシ−プロリンのヒドロキシル基に結合することを特徴とする、請求項29に記載の方法。
請求項31
段階d)に記載の精製は、逆相クロマトグラフィーによっておよび/またはイオン交換クロマトグラフィーによって実施されることを特徴とする、請求項25に記載の方法。
請求項32
請求項1から24の一項に記載の化合物、または医薬品としての使用に薬学的に許容されるその塩もしくは錯体。
請求項33
請求項1から24に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と併せて含むことを特徴とする医薬組成物。
請求項34
改変された放出用または局所放出用の剤形であることを特徴とする、請求項33に記載の組成物。
請求項35
血管形成、増殖性網膜症、黄斑浮腫、脈絡膜血管新生疾患に相関する障害、血管損傷後の、血管移植片疾患、静脈移植片狭窄、再狭窄および血管閉塞、腸管皮膚瘻および膵皮膚瘻、過敏性腸症候群、炎症性疾患および炎症性障害、多発性嚢胞腎疾患、急速胃内容排出症候群、水様性下痢症候群、AIDSに関係する下痢、化学療法によって誘発される下痢、急性膵炎または慢性膵炎、消化管出血、腫瘍および悪性腫瘍の治療のための、請求項1から24に記載の化合物。
請求項36
先端巨大症の治療のための、請求項1から24に記載の化合物。
請求項37
消化管ホルモン分泌腫瘍の治療のための、請求項1から24に記載の化合物。
請求項38
前記消化管ホルモン分泌腫瘍は、カルチノイド腫瘍であることを特徴とする、請求項37に記載の化合物。
請求項39
免疫抑制剤と、抗炎症剤と、分泌促進GH受容体を調節する薬剤と、GH受容体の拮抗剤と、インスリンの分泌促進薬と、インスリン分泌の促進剤と、インスリン増感剤と、低用量のインスリンと、抗血管形成作用を有する薬剤と、または化学療法薬と組み合わせて使用するための、請求項1から24に記載の化合物。
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